築地と豊洲の間から

東京湾沿いから、思ったことを書いてみます。

蘇る変態

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先日、1年に一回の健康診断を受けた。

朝、いつものように出社して、変わらない身長と徐々に増量する体重を皮切りに検査がスタートする。昨年から始まったバリウムはまだ慣れない。飲むこと自体には抵抗はないが、アンダーウェアで狭い空間に何名かのおっさんと一緒にいるという空気に慣れない。あと、やたらテンションが高い係の人も朝の私にはマッチしない。

忙しい日々を過ごしているからとは言え、そこはまだ28歳。週2〜3回のジムで体を動かし、酒もそれほど飲まず、タバコも吸わない。5年連続総合評価Aを取っている。周囲からはその健康さと体力から「中学生」と呼ばれている。ちなみに見た目は小学生とも言われる。

 

一ヶ月後、検診結果がでた。G判定だった。

封筒を開けた瞬間、他人のが間違って入ったんじゃないかと周りをキョロキョロしたが、名前欄には正しく自分の名前が記されている。

意味がわからん、一体私のどこが悪いのか。体調なら万全のはずだ。内容を見ると眼底、血液と尿で評価が低いことが判明した。目はなんとく心当たりがあった。生まれつき色素が薄く、目の色が薄茶色をしている。太陽の光にも弱いし、少しダメージをくらいやすいのかもと思っていた。ただ、他の二つは唐突だった。しかも尿は尿酸値の上昇が原因ようで、そんなにビールも飲んでないのになぜ…という気持ちだった。

 

そんな赤紙をもらったら仕事などしてられない。特に血液が悪いのはとても気になったので私はすぐに都内の総合病院に向かった。東京タワーの近いその病院は、最近建てかわったようで、とても開放的な雰囲気を醸し出していた。

受付を初めて、診察室の前にいく。ちょっとドキドキする、体には異常はないはずなのに緊張から体温が37.0度と微熱になる。これで異状と思われたらどうしようとさらにドキドキする。気が弱い男だ。精神面は自分でもG判定だと認める。

名前を呼ばれ、診察室に入ると若い先生だった。もしかしたら私とそれほど変わらないかもしれない。入室してからG判定の赤紙をじっと見る先生。開口一番、

「これは、だいぶ大げさですね」

なんということでしょう。一気に体温が36.0度まで落ちた気がした。念のため、採血して検査して見ましょうと言うことになり、血を抜いて30分後に結論が出た。異状なしだった。血液は体調が悪かったりすると異常値を出しやすいようだ。多分、検査の前日の筋トレを追い込んだのが効いてしまったのかもしれないと後悔した。

 

ありふれた表現だが、不自由さを味わった時に自由の素晴らしさを知る。めんどくさいと思える筋トレも、体が動けなく日がいつかくるとわかるとさらに身に入るのだろうか。

 

若さの武器は自由に動かせる体にある。それがある限り、なんでもできる。アントニオ猪木さんの有名な言葉は人生を凝縮したものだと私は思う。逆に、体が自由に動かせる限り、いくら歳を取っても若手と言っていいと、私は思っている。

せめて中学生じゃなくて大学生と呼ばれるくらいにはなりたいものだが。

 

そんなタイミングで読んでいたのが、「蘇る変態」だった。

俳優、アーティストで活躍する星野源さんは文章を書いても面白い。私は「地獄で何が悪い」という歌が以前から好きだったが、この本を読んでその理由がわかった気がした。

どん底から這い上がった人は、どこの業界でも強い存在になる。