築地と豊洲の間から

東京湾沿いから、思ったことを書いてみます。

未必のマクベス

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本を選ぶときの基準は、本屋に行ってなるべく目立つように置いてある本を選ぶようにしている。それが一番良い本に会う確率が高いからだ。そして特に小説を選ぶ際にはこの手法を重んじるし、本屋によってどの本を強調させるかは全然違う。

 

六本木のブックファーストをたまたま通ったとき、目に入ったのがこの本。

やけにお店のPOPが目に入って気づいたらレジに並んでいた。

 

ICカードを販売する企業を舞台に、ちょっとした偶然から海外のグループ会社に出向になる。その会社は仕事をせずにお金だけが流れている半ばペーパーカンパニーにようなところであった。その会社の秘密を解いていくうちに、自分の高校時代の思い出が関係していることがわかっていく。

 

現実的には有り得なさそうな話ではあるが、もし仮に自分が主人公の立場であったときにどのような行動をとるだろうか。働いてるからこそ、ちょっとリアリティを感じてしまうこところがある。

 

昔から「女とお金には気をつけろ」と言われて育てられた。それは性格も変わるし、友人も無くしてしてしまう可能性があるからだ。まさにこの本は「女とお金には気をつけろ」を象徴したような内容であった。

途中から話が一気に飛躍する感じは、主人公の感情、性格を別人にしている。次の流れが気になりするぎて文庫600ページはすぐに読破できた。

 

好きな人のためには、尋常とは違う行動をとってしまうものだ。それが20年来の初恋の人の依頼だったら余計にそうなる。流石に犯罪まではいかないと思うが、みんな同じような経験があるのではと思う。

 

10年前の高校の記憶は徐々薄れているし、同じような立場になったとして初恋の人をここまで気にすることもないだろうと思うが、「もし」自分だったを考えさせられる小説は、とても良い本なんだと思う。